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福島県川内村  川内村商工会 会長

井出 茂


3月16日に全村避難をしてから早いもので7ヶ月、この間放置された宅地や自宅の多くは避難した当時のままで、今すぐ戻って生活しようにもできない状況です。一部の農作物からも放射性物資が検出されないなど、原発から30キロ圏内にあって川内村は奇跡的な地域です。しかし心配なのは長期間の避難生活で地域のコミュニティーが崩壊してしまったことです。子供たちを抱える若い世代もその影響を恐れています。これらの安心安全の上に住民の帰還を促し、生活レベルでのインフラの整備、交通体系の整備、雇用の確保、さらに若者定住の促進、そして子育てできる教育環境の確保をすることが目標で、何よりも「安心して子育てできる環境の確保」を最優先の目標として捉えています。地域が子育て出来る事は未来があると言うことです。子供たちは川内村の未来であり、福島県の未来であり、日本の未来であるからです。無くなってもいいと言うような地域はどこにもありません。一刻も早く地域に戻ることが出来るように国の責任において、あらゆる手段を尽くさなければなりません。

 私たちは、今の子供たち、これから生まれてくるであろう子供たちに、この地を素晴しい故郷を安心して住めるような環境にしてプレゼントしなければなりません。私たち大人はその覚悟ができています。そのためには多くの困難を乗り越えていかなければなりません。困難の先には子供たちの笑顔があると思うと、どんな試練も乗り越えることが出来るはずです。事情の違いはありますが、日本国民が大戦直後に焼け野原から復興したように私達にも出来るはずです。

 地元の人は勿論ですが、今こそ日本全国の皆さんと「絆」をしっかり結んで、復興に取り組んで行く時です。世界に向けて日本人の「本気」を見せるときです!!「福島の復興なくして、日本の復興はない!!」この言葉を政治の側から住民の側に取り戻し、真の意味で復興を実現するときです。

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