無題
K・H
被災後、転々とした後、今は前橋市の公営団地に落ち着いて半年がたちました。
娘たち夫婦と一緒の生活も考えましたが、色々と気を使うであろうこと、一人生活の気安さを考えてこの生活を選びました。周囲の人たちの優しさや心遣い、生活の利便さ、義援金や賠償金や少々の蓄えなどの経済的面等々を考えると、今の生活に満足感すら覚え始めている昨今です。
しかし同時に、心の中に不安というか恐怖というか、何か得体のしれないモヤモヤ感が芽生えています。
いつ富岡に帰れるのだろう、ひょっとすると一生この地で生きていかねばならないのだろうか? 今は何とか食べていけるけれども病気などにかかったら経済的に大丈夫だろうか?
今の生活に満足しつつもやはり言葉にはならない寂しさ孤独感、そんな状態にいつまで耐えられるのだろうか?
とにかく今の心境を書き残しておきたくペンをとりました。