三月十一日
山内 美智子 双葉郡楢葉町
三月十一日 ・その日から毎日の当たり前の生活が一変した。
どこにいても落ち着かなくて何をしても楽しくもうれしくもなくて
早く我が家に戻りたい。そんな事ばかり考えていた気がする。
一日かけてガソリンを入れ車の中に二泊し
やっとの思いでコンビニを見つけ水を買えた時にはつくづく思った。
水がこんなにおいしいなんて・・・
避難所生活では顔すらまともに洗えない。
人間何とかなるって思ったら何とかなるもの。
避難している中、一通のメールが届いた。中学の同級生が今、
第一原発の中で必死で頑張っており、11日からずーと20日頃まで「生死をかけて頑張っているので少しでも
頑張れる応援メッセージを」との事。
自分の事ばかり考えていたのに・・・
みんなの為に頑張っている人もいるんだとつくづく感じた。
そう考えると自分も家族も全員無事だし帰れる家はあっても帰れないだけなんだって思うしかないかなって。
放射線の心配は依然として不安ですが、いつかこんな事があったねって笑える日が来る事を待っている今日この頃です。