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希望を胸に

モリゾウ  双葉郡広野町

あの東日本大震災から六カ月がすぎ、アパートでの避難生活や職場環境にもだいぶ慣れてきた。

震災翌日、避難指示が出て、道路が混雑する中での移動。いわき市内での避難所生活。毎日、食事をとることやトイレに行くことさえ、まともにできず・・・1週間、お風呂にも入れず、睡眠不足と食欲不振の日々。先の見えない生活に不安と焦りばかりが募った。今までも各地で震災はあったけれども、大変だと思いながらもどこか他人事だったが、自分が経験して初めてこの大変さが身に染みた。

救援物資で毛布や飲料水、食料が届くたび、その真心にすごく感動した。

何をするにも当たり前だと思っていたけれど、こうなって初めて沢山の人の支えがあって今の自分があることを実感できたし、どんなことにも感謝できる自分でありたいと強く感した。震災にあったからこそ、今まで感じなかった大事なことに気づくことができた。

 復興に向けてまだまだ、課題はあるけれど、現実と向き合いながらも希望だけは失わずに前を向いて歩んでいきたい。


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