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経験したことのない地震

安類 聖子  東京都豊島区(避難先)

 立っているのがやっと、店の商品は棚から落ち足の踏み場もないほど、外へ出ると不安でいっぱいの近所の人たち、店のガラスは割れ、瓦が落ち、店の前の道路がへこんでいた。余震が起き、電気も携帯も切れてしまった。
片付けしていると長女が子供たちを連れて、「お母さん大丈夫」と二女の親子が来ないので心配だった。防災無線では避難してくださいと連呼している。後でわかったことは津波の避難だったことである。避難場所はリフレ富岡なので子供たちと行くと人であふれていた。やっと二女親子が私たちを見つけてきたので安心だった。リフレから非常食が配られ家族単位で食べた。不安な夜、眠れず朝を迎えた。すると川内の方へ避難してくださいと、、、川内は寒いので自宅へ行って毛布と保険証等を持って、二女の車で行く。長女親子は自分の車で行く途中車の渋滞にあった。

やっとのことで促された体育館へ、もう人でいっぱいだ。周りを見ると知っている人がいなかった。すると一組の家族(午来さん)がいたのでホッとした。その日は一個のおにぎりを三人で、また、夜もカップラーメン一個を三人で食べた。でも、とてもおいしかった。
こうして避難生活が始まる。(今居るところで十カ所目である)


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